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Manokhin, V. N.*; 小田野 直光; 長谷川 明
JAERI-Research 2001-013, 22 Pages, 2001/03
(n,np)反応断面積のしきいエネルギーが(n,2n)反応断面積のしきいエネルギーよりも低い偶々核について、(n,1p)反応と(n,np)反応の両者の断面積の励起関数を矛盾なく評価するアプローチについて論じた。(n,2n)及び(n,np)反応断面積の励起関数の最大値の決定においては、Manokhinの系統式を用いるとともに、(n,2n)及び(n,np)反応のしきいエネルギーの差の質量依存性も考慮した。(n,2n)及び(n,np)反応の励起関数の計算には、Manokhinの系統式によって与えられる規格化された励起関数を用いた。いくつかの核種に対する(n,2n)及び(n,np)反応断面積の評価を行い、本研究における手法が妥当であることを明らかにした。
今野 力; 前川 藤夫; 和田 政行*; 小迫 和明*
Fusion Technology, 34(3), p.1013 - 1017, 1998/11
原研FNSで実施した鉄ベンチマーク実験の解析をJENDL Fusion File,FENDL/E-1.1,EFF-3.0ライブラリーを用いてDORTコードで行い、10MeV以上の中性子束の体系深部での大きな過小評価の原因を検討した。その結果、FENDL/E-1.1,JENDL Fusion Fileの鉄のデータのうち15MeV付近の弾性散乱の角度分布を最も前方の強いEFF-3.0のFeのデータと置き換えたライブラリーを用いると、10MeV以上の中性子束の体系深部での過小評価が大幅に改善されることがわかった。また、FENDL/E-1.1の鉄のデータと比べ、15MeV付近でJENDL Fusion fileの(n,2n),(n,np)反応断面積はそれぞれ9%、28%過大、EFF-3.0の非弾性散乱断面積では5%過小で、これらも10MeV以上の中性子束の体系深部での過小評価の要因であることを明らかにした。
桜井 淳; 近藤 育朗; 中沢 正治*
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(12), p.949 - 956, 1981/00
材料試験炉の中性子スペクトル評価実験において、しきい値が0.1MeVのしきい検出器Ag(n,n')Agを導入し、実用化実験を行なってきたが、本実験はこのしきい検出器の信頼性の実証実験である。 今回の実験を通していくつかの重要な点が明確にできた。すなわち、弥生炉標準場でAgを含む14種のしきい検出器を照射し、その実験的に決定した反応率と計算で決定した反応率の差は、すべての反応に対して10%以下であり、このことは今回導入したしきい検出器Ag(n,n')Agの信頼性を実証したことになる。また、Ag(n,n')Ag反応と同時にAg(n,2n)Ag反応やAg(n,p)d反応なども起こるが、これらの反応により生成された放射能は、Ag(n,n')で生成されたAgの放射能測定には影響しない。Agの半減期は44.3secであるが、半減期が短いことが決定的な欠点にはならず、0.1MeV以上の中性子スペクトルを測定する上で有用なしきい検出器となる
宮下 由香*; 秋山 和彦*; 初川 雄一; 只井 智浩*; 千葉 和喜*; 佐藤 祐太*; 久冨木 志郎*
no journal, ,
高い比放射能を持つ放射性金属内包フラーレンを得るため、これまで核反応の反跳効果を利用した多くの実験が行われてきた。しかし荷電粒子核反応を用いた場合標的フラーレン分子への放射線損傷が大きく金蔵内包フラーレンの生成率は極めて小さいことが知られている。一方高速中性子核反応では直接フラーレンケージを構成する炭素原子核に衝突する際の損傷のみを考慮すればよく、より効率的に放射性金属内包フラーレンの生成が期待される。本研究では14MeVの高速中性子によるSr(n,2n)Sr反応の反跳効果を用いてSr@Cの生成を試みた。標的とするストロンチウム塩としてそれぞれ密度の異なるSr(NO)(2.99g/cm)とSrCO(2.08g/cm)を用いてSr@Cの生成率を評価した。